バレーボールの魅力についての研究

~6人制バレーボールと9人制バレーボールの歴史を通して~

10組6番 伊原 ゆう

【目的】

 現在日本のバレーボール界は、ここ数年でオリンピックや名高い世界大会等で功績を残し、メディアからの注目を集め、だんだんと日本に浸透してきたスポーツであるが、一般的に「バレーボール」というと、6人制バレーボールを指すのが当たり前となっていることに、自身9人制バレーボールの魅力を感じ取っていただけに疑問を抱いた。オリンピック競技にしても登録されているのは6人制バレーボールであり、メディアで取り扱われることが圧倒的に多いのも然りである。同じバレーボールという競技ながら、どうしてここまで知名度に影響が出てしまったのか。私はこの点に疑問と関心を持ち、本研究の研究対象とした。最終的には、6人制、9人制問わず、バレーボールの良さを最大限に本論文に書き記すことを軸とし、その魅力を感じ取ってもらえれば良いと考える。

【各章の概要】

第1章 バレーボールの起源
 バレーボールというスポーツは、現在私達が認識するものとは違う別のかたちで誕生した。バレーボールの軸となった新しいゲームの誕生やその経緯、そしてバレーボールへと変わっていく背景を述べる。

第2章 日本における普及
 アメリカで誕生したバレーボールが日本に伝わり、16人から12人、9人、そして6人へとかたちを変えてきた。アジア諸国との試合結果が散々な結果から始まった日本であったが、そこから多くの技術を学び、やがてアジアから世界進出へというスローガンを掲げる。これに伴い、世界に通用すべく日本独自の戦法を編み出していく。

第3章 6人制と9人制のルールの比較
 本章では、両者のルールについて紹介する。互いのルールを見ていくことで相違点を明確にし、6人制と9人制の区別化を図っていく。

【結論】

 国内における6人制と9人制の浸透性の差については、世界では既に6人制バレーボールという競技が確立されていたことが1つの原因であると考える。日本は、世界各国との試合を試みようとした際、国際バレーボール連盟で規定された6人制を強いられた。日本が世界の動きに必死についていった結果が、日本での6人制の誕生に繋がり、後のオリンピックで日本が好成績を収めたことが、国内で6人制をより定着させたと考える。また、バレーボールをより楽しむためには、華々しい選手だけでなく、地味ではあるが間違いなく自分の役割をこなすプレイヤー達にも注目して欲しいと考える。見方を変えるだけで、バレーボールの面白さは無限に広がるのである。

【主要参考文献】

水谷豊(1995)『バレーボール』平凡社
森田淳悟(2010)『わかりやすいバレーボールのルール』成美堂出版 
西川順之助(1999)『わかりやすいバレーボールのルール(6人制・9人制)』成美堂出版