新庄剛志 ~札幌ドームを満員にしたプリンス~

政治学科 5組3番 井口 知弥

【序論(目的)】

 新庄剛志の野球人生は波乱万丈で、様々な伝説を作ってきた。そして彼の存在により、プロ野球の人気は確実に上昇していた。何故新庄剛志という選手はここまでファンに愛され、プロ野球人気を生み出せたのか。彼のユニークな野球人生を振り返って、彼の行動や言動を研究し、そこからプロ野球人気の復活には何が必要なのかを研究していく。

【各章の概要】

第1章 新庄剛志の経歴
 新庄の生誕からプロ野球引退までの人生を振り返る。主に新庄の人とは違うユニークな行動や新庄にとってのターニングポイントを中心にまとめた。プロ野球に入るまでの新庄は様々な所で他人とは違う考えや行動をしていることがわかった。プロ野球に入るまでは主に新庄の人生が変わるような独特な考えや行動についてまとめた。プロ野球に入ってからは、阪神では多くの努力と幸運で早い段階で主軸へと成長した。そして突然のメジャーリーグ挑戦を表明し、3年間メジャーリーグで活躍した。そして日本ハムに復帰し、3年間でプロ野球の大スターへとなってみせた。プロ野球入団後は各年の成績や、その年の新庄の出来事についてまとめた。

第2章 新庄剛志の革命的なファンサービス
 新庄は2003年にプロ野球に復帰してからプロ野球の話題を独占していた。誰もやったことがないようなパフォーマンスやファンサービスを行い、新庄ファン、そしてプロ野球ファンを増やしていった。試合前のシートノックをかぶりものをして受けたり、選手入場をバイクでの入場にしたり、札幌ドームの天井からゴンドラで登場したりと大注目を浴びた試合前のパフォーマンス、そして自身のユニフォームを加工し、派手でかっこいいものにしたが、球界のユニフォームのルールを動かす大問題になったユニフォーム関係のファンサービスをまとめ、パフォーマンスを行った心境や考えをまとめた。そして「新庄語録」と言われた新庄の言葉をまとめた。新庄が発した謎の発言にも理由がちゃんとあり、それを理解して聞くとただのおバカな発言ではなく、新庄という人間をより理解できることがわかった。発言の真意についてまとめた。

【結論】

 新庄の行動や言動はスターの宿命というべきか、賛否両論あるのは当然だろう。私の考えは新庄の行動や言動に賛成である。なぜなら長年ファンのプロ野球離れが深刻な課題であるが、新庄はたった3年で大人気球団を創り上げたのであった。この事実が新庄の行動が正しかったと言える根拠であることは間違いないし、プロ野球関係者たちは認めなくてはいけない。そして新庄が引退し、またプロ野球の注目度は低下してきている現状を変えるためにはどうすればよいのか。プロ野球人気回復のためには、スター選手を確保し続けることではなく、スター選手を作り出す環境を球団がより多く作り出すことが大事であると私は考える。球団側から新庄のように球場に来たファンが楽しめるようなイベントを仕掛けていく必要があると思う。野球というスポーツは間違いなく魅力的なものなので、球場に入ってから出るまでの全てを最高の時間にできれば、また来場したいという気持ちになるのではないのであろうか。今の時代はそのようなエンターテインメントを求めているのであろう。新庄はそのことを教えてくれたように感じる。各球団が時代に合わせて努力していくことがプロ野球人気回復の鍵になるであろう。

【主要参考文献】

・ドリーミングベイビー 新庄剛志 光文社 2001年4月
・新庄の信条~バカカッコいい男の真実~ 宮崎満教&新庄剛志特別取材班 東邦出版株式会社 2006年8月
・THANK YOU To All People 新庄剛志 町田秀夫 日刊スポーツ出版社 2006年12月
・新庄のコトバ 中田潤 講談社 2006年9月