101%のプライド

政治学科 4組4番 及川 一茉

【序論】

 私は高校からボクシングを今までやってきて、とてもボクシングという競技が好きになった。昨年のロンドンオリンピックでは村田諒太選手が金メダルを獲得したが、今までボクシング競技における、日本人の金メダル獲得数はたったの2つしかない。こんなにも取ることが難しかった金メダルを獲得した村田に私は憧れ感じた。そこで村田が出した本を読み、どんな人生を歩んできたか、どんな考えを持っているのか。自分とリンクさせながら、また、生き方の参考にしつつ、村田について知っていきたいと思う。

【各章の概要】

第1章 金メダル
 村田はみんなが想像するような強い男ではない。小心者で、人見知り。そんな村田がどう自分のメンタルをコントロールし、金メダルを物にしたか。また、オリンピックでのエピソードや、普段どのように考えて生活しているかを1章では述べている。
第2章 ルーツ
 村田は学生時代金髪にしたりとやんちゃな男だった。そんな村田がいろいろな人と出逢いボクシングの道へと進んでいく。逃げ出したりもしたボクシング生活の中で、今の強い村田にどうやってなっていったのかを述べている。
第3章 恩師との出逢い
 村田には恩師の武元先生と言う人がいた。今の村田はこの武元先生がいたから活躍していると言っても過言ではない。ボクシングスタイル、性格、すべてを理解したうえでできる二人の関係はとてつもなく固い絆で結ばれていた。そんな今は亡き恩師とのさまざまなエピソードを3章では述べている。
第4章 挫折と再起
 一度断たれたオリンピックの道から現役復帰をし、不祥事が原因でどん底だった母校を救っていった。そんな村田の挫折から再起までのストーリーを第4章では述べている。
第5章 家族と友
 村田には奥さんがいる。今の村田がいるのも奥さんの支えがあったからだ。そんな奥さんとの絆はとても深い。奥さんの考え方はとてもポジティブで村田にはとてもいい影響を与えてきた。また、村田には今息子がいるのだが、子育てのうえでの考えかたも述べている。もう一つこの章では、親友と絆という文字で繋がれた心温まるエピソードも述べられている。
第6章 最強を求めて
 村田は金メダルにぶら下がって生きたくないという考えがある。だが、この金メダルを取るまで村田は妥協を絶対に許さなかった。プロの世界チャンピオンになるよりも難しいであろう、4年に一度しか行われないオリンピック。そこで世界一になるということは、まさに最強の称号を手に入れることになる。この最強を求めて村田が行ってきた考え方であったり、努力の証をこの章では述べている。

【結論】

 この本を読んで自分自身のモチベーションがすごく上がった。誰もが運も出逢いも、時間もある。そんな100%の環境に村田は1%プラスした努力を重ねてきた。こんな素晴らしい村田に失礼かもしれないが、自分との共通点もあり、手の届かないような存在の人でも考え方が同じなんだなと思ったり、すべてにおいて完璧ではないんだなと感じた。ファイトスタイルや過去にやっていたスポーツ、考え方に重なるものがあり少し身近に感じることができた。今後も頑張りしだいで成長できるなと気づかせてくれた気がする。自分自身、過去に不良がかっこいいと思った時期もあったがそれを変えさせてくれたのが、ボクシングである。村田も言っていたが、ボクシングは人を更生させる力がある。自分の話になるが、高校1年生の頃には、ピアスをたくさん空け、髪も染め、不良グループと一緒に遊んだりと、いきがった気持ちが自分自身を創り出していたと思う。だが、ボクシングは1対1の真剣な殴り合い。本当に強いものが勝っていくスポーツだ。負けず嫌いな自分は先輩にやられて猛烈に悔しがったことを思い出す。それと同時に、ただいきがっていることを恥ずかしく感じた。今ではボクシングに本当に感謝している。ボクシングのおかげで、いろんな人へ感謝しなければならないこと、努力しなければ前へ進めないことを気づかせてくれた。村田は、挫折を繰り返し、それでも自分に鞭を打ち、妥協せずに自分を追い込んできた。いろんな欲や辛さがある中で自分自身に打ち勝ってきた姿が本当に素晴らしいと思う。自分もたった一回の人生、妥協せずに生きていこうと思った。みんなよりも1%多く努力することの大事さを、この本は気づかせてくれたが、そう簡単にできることではないと思う。だが、妥協しそうになったらこの本を思い出し、全力で人生を駆け抜けていきたい。