星野仙一の球団経営と明治大学5キャンパス走破への道

政治学科 7組36番 山田 裕太郎

【序論(動機・目的)】

 現在のプロ野球では、監督と選手の不仲問題が多く発生している。その中で選手からの厚い信頼を得て、チームを短期間でリーグ優勝に導く人物がいる。その人物とは星野仙一である。何故選手からの厚い信頼を得て、チームを優勝に導くことができたのか。星野仙一の行動や言動を研究し、そこから監督、リーダーには何が必要なのかを研究していく。
また、私の通う明治大学は現在「キャンパスが綺麗」、「自由な校風が良い」などの理由から1番の人気を誇る大学である。そこで私は明治大学5キャンパスを実際に走り肌で感じたことを論文に残すことで、多くの人に明治大学の良さを伝えようと思う。

【各章の概要】

第1章 星野仙一の経歴
 星野仙一が生まれてからからプロ野球引退までの人生を振り返る。主に星野仙一が生きる上での鉄則や星野仙一にとってのターニングポイントを中心にまとめた。星野仙一は幼少期からプロ野球引退まで母の教えである「周りの人を大事にする」「勝負事には負けてはならない」という鉄則を守り続けてきた。大学時代には上下関係や肘の故障などの大きな壁にぶつかるが、気持ちを前面に出し努力を惜しまず乗り越えた。プロ野球入団後は、プロという厳しい世界で生き抜く姿や、星野仙一の戦績を中心にまとめた。

第2章 阪神タイガースV達成までの道のり
「ネバー ネバー ネバー サレンダー」絶対に降参しないという意味のこの言葉をAクラス入り、そして念願のリーグ優勝を遂げるためキャンプイン目前に掲げた。そして言葉通り諦めることなく、リーグ優勝を達成した。また優勝目前時の星野仙一の選手に対する想いや、メディアへの立ち振る舞いなどは目を見張るものがあった。星野仙一の行動と共に、2003年の阪神タイガースのキャンプインからV達成までを戦績を中心に月別にまとめた。

第3章 監督・リーダーとしてあるべき姿
 星野仙一は今まで日本のプロ野球監督にはなかった「GM型」監督である。星野仙一はチームの編成や方針の決定は勿論、選手や代理人との契約交渉、トレードやドラフトなどの新人獲得のとき誰を獲得するか、あるいは放出するかなどを球団オーナーから用意された予算の範囲内でこなす。また集客のために球場を改築するなどのファンサービスも忘れない。星野仙一が行ったコンビニ禁止令などの改革、選手の起用法を中心にまとめた。 

第4章 5キャンパス走破への計画
 杉並区永福にある明治大学和泉キャンパスをスタート地点とし、千代田区神田にある明治大学駿河台キャンパス、中野区中野にある明治大学中野キャンパス、日野市程久保、旧多摩テック跡地に作られる予定の明治大学南多摩キャンパス、川崎市多摩区にある明治大学生田キャンパスを経由してスタート地点の和泉校舎に戻りゴールとなる。

第5章 走破レポート
 スタート地点である和泉キャンパスから大学区間ごとに第1節から第5節で構成する。実際に走り、事前に調べたチェックポイントや、走ったことで気づいた明治大学の良さを写真を交えてまとめた。

【結論】

星野仙一が、短期間でチームをリーグ優勝へ導けた理由は2つあると思った。1つ目は、負けず嫌いからくるケンカ魂である。星野仙一のどの時期を見ても「勝利」にこだわって生きている。負けず嫌いと言う人はたくさんいるが、星野仙一は筋金入りの負けず嫌いであると思った。2つ目は、人を大切にする心である。選手達全員の誕生日をマネージャーに調べさせプレゼントを贈ったことや、選手が報道陣やメディアに何か言われると怒りながら選手を守る姿からも、星野仙一が人を大切にしていることがわかる。選手達に対して、我が息子のように可愛がって接する星野仙一を嫌う選手はもちろんいなかった。この選手達と、監督星野仙一の家族同然の関係は、チームの勝利と大きく関係していると思った。
今回の5キャンパス走破達成に欠かせないものは仲間の存在であった。走り始めて元気なのは最初だけであり、途中からは辛い一方であった。しかし、辛い時こそ、仲間と互いに励まし合いながら、楽しい話をしながら走った。私自身野球を続ける中で仲間の存在の大切さは認識しているつもりではいたが、今回走ったことで、「仲間の大切さ」を再認識することになった。また、今回明治大学の全てのキャンパスを訪れたことで、明治大学の人気の理由である、「キャンパスが綺麗」、「自由な校風が良い」を理解することができた。

【主要参考文献】

・勝利護身の神星野仙一 咲本淳一 株式会社文芸社 2003年2月
・星野仙一の「GM型』常勝革命 豊田泰光 株式会社講談社 2003年8月
・星野仙一闘将日記 星野仙一 実業之日本社 2003年9月
・選手たちよくやった 星野仙一、NHK衛星ハイビジョン局「星野仙一」取材班 日本放送出版協会 2003年10月
・シンプル・リーダー論 星野仙一 株式会社文藝春秋 2005年4月