ラグビーとアメリカンフットボールの比較

31組11番 尾嶋 峻介

【目的】

 本研究は、私がアメリカンフットボール(以下、アメフト)を実際にプレーしていることから、アメフトについて理解を深める手段の一つとして進めていく。
 現在、日本でのアメフトの知名度は高いとは言えない。アメフトについて理解していると思っていても、「ボールを前に投げることができない」など、ラグビーと混同していることも少なくない。ラグビーとアメフトの違いはどこにあるのか。アメフトのことをあまり知らない人や誤解して解釈している人に対して、少しでもアメフトのことを理解してもらえるようにする。
 本論文を通して、アメフトに対する意識を少しでも変えることができればいいと考えている。そして、アメフトの起源でもあるラグビーを、歴史やルールという観点から見ることで、様々な比較ができる。それにより、ラグビーとアメフトは似ているが、違うスポーツだということを明確にしていくことを目的としている。

【各章の概要】

第1章 ラグビーとアメリカンフットボールの起源と歴史
 第1章では、ラグビーとアメフトの歴史・起源を見ていくことで、両競技がどのように誕生したか、どのように発展したかを理解することができる。現在にどのような影響を与えたかを知るのに役立てることができる。

第2章 ラグビーとアメリカンフットボールのルールの比較
 第2章では、ラグビーとアメフトにおける、類似していると思われるルールを見ていくことで、どの点に相違があるのかを明確にする。
 グラウンドやボール、装具、試合時間・得点、競技人数・ポジション、パス、選手交替、審判といった面からルールの比較をした。

【結論】

 ラグビーというイギリス的なスポーツ観の中には不撓不屈の精神主義といったものが根底に見られる。怪我をしても治療をして試合にもどって、その時に出せる最高の力を発揮することなどが挙げられる。それに対し、アメリカ人の思想は、常に活力のある力とスピードを発揮して、ゲームの内容を最高度のものにし、魅力のあるスポーツをみせようというものであった。
 このように、イギリス的スポーツとアメリカ的スポーツの違ったスポーツ観が、ラグビーとアメフトという、似ているようで違うスポーツを創ったのだろう。

【主要参考文献】

浅見俊雄(1984) 「現代体育・スポーツ体系25」,講談社,東京
遠藤隆夫(2009) 「ラグビー・ゲーム&プレー」,ナツメ社,東京
朝倉孝雄(2009) 「アメリカンフットボール・ゲーム&プレー」,ナツメ社,東京