空手道の歴史と発展

経済学科 25組19番 清水 良介

【序論(目的)】

 今日、空手は世界178カ国以上、5千万人以上の愛好者がいるとされ、発展の一途を辿っている。しかし、競技空手の歴史は他の武道の歴史と比較すれば浅く、現在オリンピックの正式種目にはないということからも知名度はまだまだ低いと言える。私は競技者として日本伝統の武道文化である空手道の本質を追究し、理解を深めることはもちろん1人でも多くの方に空手道を知ってもらう機会とし、本研究を進めていきたい。

【各章の概要】

第1章
唐手の歴史
 14世紀から18世紀にかけて中国拳法が琉球に伝えられた。当時の琉球王国はこれを護身術として取り入れ、年月を経るに従い「手(ティー)」という武術になった。明治37年(1904)、糸洲安恒という人物が「手」を学校教育の目的として「唐手」に作りかえた。(糸洲十訓)
第2章
空手の歴史
 大正初期に富名腰義珍によって本土へ伝えられた「唐手」は「からて」の技を表徴する空手空拳の「空手」へと名称を変える。その後、何十もの流派が誕生し、昭和39年(1964)、全日本空手道連盟が結成される。昭和44年(1967)には、初の全国大会が開催された。
第3章
現在の空手道
 幅広い世代を対象に多数の全国的な競技大会が年間を通して行われている。世界では昭和45年(1970)に世界空手道連合(WUKO)が結成され、初の公式世界大会「第一回世界空手道選手権大会」が東京で開催された。平成24年(2012)には文部科学省による中学校武道必修化により空手種目も実施されている。

【結論】

 時代の変化とともに形を変えてきた「空手道」であるが、礼節や気迫といった武道としての根本的な部分は今も昔も変わる事なく受け継がれている。むしろその効用を最大限に活用することで、現在も「空手道」は発展を続けている。「空手道」によって日本がよりよい文化を築きあげてくれることを期待したい。

【主要参考文献】

城裕 唐手から空手へ 株式会社ベースボールマガジン 2011年
外間哲弘 空手歴史年表 沖縄図書センター 
外間哲弘 沖縄空手道古武道の真髄 那覇出版社